中国語検定試験レベル別完全攻略

中国語検定

中国語検定は「一般財団法人 日本中国語検定協会」が実施する、リスニング・文法・読解・作文の総合的な運用能力を測る試験です。

試験概要、内容などはホームページで公開していますのでご確認ください。

中検 | 中国語検定試験 (chuken.gr.jp)

今回はこの試験の特徴と各レベルごとの攻略法、参考書などを私目線で解説していきます。

中国語検定準4級・4級

出題範囲は常用単語1,000くらいまでで得点6割で合格です。

基礎的な日常会話と語法を理解していれば解けるレベルです。私が全くの初学のときはじめて手に取った参考書は“中国語が面白いほど身につく本”でしたが、一通り学習を終えた際に過去問をやってみたら自己採点で約7割の得点が取れました。

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そういう意味では基礎的な会話集1冊の語彙力でも合格はできそうですが、この試験を意識した対策をおこなうなら、“中国語検定(準)4級トレーニングブック”がオススメです。

必要な語彙が網羅されており、またCD付でリスニング、文法、語法など出題形式に即した練習問題で効率よく学力を向上できる非常に優れた参考書です。私も2級以上からこのシリーズを使用しましたが、中国語検定対策の参考書としてこれより良いものははっきり言って見つかりません。

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学習スケジュールに定期的な試験を組み込むことでモチベーションの向上には大いに効果があると思います。ただ現実的に中国語検定(準)4級を取得したとしても、履歴書などに書くと「中国語ができるってその程度なの?」と逆にマイナスの判断になる可能性があり、HSK3級までと同様対外的なアピールには弱いと考えます。正直ちょっとかじれば受かる程度のレベルですので、中国語検定の場合最低3級以上を目指しましょう。

中国語検定3級

リスニング、筆記とも65点以上が基準で語彙力としては1,000以上必要です。

私は“中国語が面白いほど身につく本”の学習を終えてから次のステップの参考書を探しましたが、初心者を超えた初~中級程度の教材は意外と少なくどう学習を進めていくべきか迷いました。その時中国語検定の存在を知り、各レベルごとに参考書も充実していたことからこの試験を学力向上に活用していこうと決意しました。

書店で過去問集に目を通すと、4級7割、3級5割ほどの正答率でしたので3級にトライすることとし、“中国語検定3級頻出問題集”を購入し、それまでに文法のサブ教材として購入していた“完全マスター中国語の文法”を読み直しました。この文法書はボリュームはありますが、例文で使用する単語は簡単なものを厳選しており解説も詳しく文法の習得だけでいえばかなり効果的です。

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私は学習を始めて約1年でギリギリの点数だったもののなんとか3級に合格しました。この級の取得は、日常会話程度の語彙力と文法全般について習得した証拠だといえますので、対外的にも十分アピールできるでしょう。この級の語彙(1,000~2,000)を「読む」「書く」だけではなく、「聞く」「話す」でも完全に運用出来たら準1級や通訳案内士の面接試験でも十分通用するのではと思います。

中国語検定2級

私の実感ですが「読む」「書く」5,000語、「聞く」3,000語くらいの語彙力が必要です。3級との語彙の差が圧倒的でリスニング、筆記とも7割の得点が必要なことから、私にとって一番の壁でした。準2級を作ってもいいのでは?というくらいのレベルの差ですので、2級の合格者は全員神に思えたくらいです(^^;)。

私の3級合格直後の受験ではリスニング、筆記とも4割程度の得点しかとれず相当ショックでしたが、逆に‘絶対に受かってやる’という気持ちも芽生えこの級への挑戦がさらに学習意欲を高めました。

使用した参考書は“合格奪取中国語検定2級トレーニングブック”のリスニング編と筆記編です。

先に述べましたが中国語検定に照準を合わすならこのシリーズが一番です。

リスニング編では慣用表現がふんだんに盛り込まれており有用な口語が大いに学べます。私は毎日5問ずつ進め休日の時間があるときに反復学習するというやり方を続けましたが、すべてやり終えた時点でリスニングの過去問は8割近く正解できるようになりました。

筆記編はボリュームがあり登場語彙の難易度も高く辞書で調べるだけでも一苦労ですが、あきらめず続ければ相当な語彙力向上が見込めます。「聞く」ことで耳を慣らしながらトータル的な語彙力をつけるというバランスを意識しましょう。

また3級以降は電子辞書も必携です。私はこの時期に‘カシオEX-word’を購入し今でも愛用しています。


私は3級合格後2年を経てようやく合格できましたが、この時の達成感は忘れることができません。この後準1級や通訳案内士に挑戦することになるのですが、この頃には自分なりの学習のコツも掴んでおりはるか彼方に思えた通訳案内士の目標も「いける!」と実感できました。ネットで中国の映画やドラマを楽しめるようになったのもこの時期で、気付けば自分の生活に中国語は欠かせないものになっていました。

中国語検定準1級

得点でリスニング、筆記とも75点以上が基準です。語彙数で約7,000といったところでしょうか。

2級を合格したのであれば既に全般的な文法、語法の習得はできているはずですので特に慣用表現や成語などの語彙強化を目指しましょう。難易度はさらに高くなりますが2級から準1級を目指すための参考書は秀逸なものがあり、私は‘中国語検定準1級・1級トレーニングブック’‘中国語口語表現ネイティブに学ぶ慣用語’‘キクタン慣用句編’で飛躍的に語彙強化ができました。

トレーニングブックは構成の前半を準1級、後半を1級向けにしており私は準1級部分のみを学習しましたがそれでも十分なボリュームがあり、新出の成語や慣用表現をノートにまとめ通勤時に見直したりしました。私が学習している時期には筆記編しかありませんでしたが、現在はリスニング編も発売されていますのでこの2冊がやはり準1級合格の中心教材です。また‘中国語口語表現ネイティブに学ぶ慣用語’はCD付で対話形式で慣用表現を学べる教材ですが内容がとにかくおもしろいです!何か学ぶ際には良い参考書との出会いがあるものですが、私の中国語学習においてまさに最高の1冊でした。相当な語彙が盛り込まれていますが一切飽きることなく一気に学習でき、しかもインパクトが強いためしっかりと頭に残ります。さらに過去問を見たらわかりますがここで学ぶ表現は毎回2,3問試験でも出ています。キクタンは特に時間をかけずジョギング中に聞き流して語彙の確認に利用しました。リズム感が良いのでこちらも飽きることがなく慣用句を学べます。

試験内容で一番苦労するのはリスニングの後半パートにある‘書き取り’だと思います。毎回スピードに差があり過去問で慣れておかないと難しいと思います。ただ部分点はしっかりと入りますし、文字も読めないくらい汚くなければ大丈夫ですので、聞き取れない箇所があっても気にせず答案用紙を埋めましょう。

また、一次試験に合格したら二次の面接試験があります。

内容は3級~2級の簡単な文章の翻訳および与えられたテーマを選択しての3分ほどのスピーチです。趣味、家族、生活など自分なりにいくつか文章を用意しておき、応用できるようにしておくと良いでしょう。

この級レベルの語彙を自在に使えればネイティブも驚くレベルです。ここまで引き出しを持ったらあとは引き出す(=話す)訓練をどんどんおこなっていきましょう。

まとめ

私は通訳案内士の取得を目標にしていましたが、中国語検定を利用することによって段階ごとにしっかりと効率よく必要な能力の向上を図れたと思います。

語学の習得はジグソーパズルを組み立てるように、必要なピースが無数にあります。

どのピースから組み立てるのも自由ですが、全体を把握するのに効率の良い組み立て順序はありますし、やみくもに進めて抜け落ちるピースがあってもいけません。

中国語検定を利用することで私はこの作業をとても効率よく、また張り合いを持ちながら続けることができました。そうでなければゼロから5~6年で通訳案内士を取得することはまず不可能だったと思います。

皆さんにもぜひ中国語検定を活用することをお勧めします(^^)!

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